2014年1月31日 01:49

氷菓(古典部シリーズ) 『ふたりの距離の概算』読了・感想

|カテゴリー:戯言 シェア&後で読む
ふたりの距離の概算 (角川文庫)

氷菓・古典部シリーズ

『ふたりの距離の概算』は2010年6月に発行された古典部シリーズの最新巻にあたります。最新といってももう3年半前ですが。

28日まで開催されていたamazon・Kindleストアの角川50%オフセールにて今更購入、読了しました。

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以下には本書の台詞やおおまかな結末の印象など、ネタバレを含みます。気にする人はご注意ください。


今までで一番苦いかもしれない

『氷菓』は京都アニメーションでアニメ化されており、この巻以外は小説を読んでない人にも広く知られていることと思います。前作の『クドリャフカの順番』では、里志が奉太郎に対して劣等感や羨望を感じる話になっており、「苦味」のある青春模様を読ませてくれました。

アニメ版21話、原作『遠回りする雛』収録の短編、「チョコレート事件」でも里志がらみで「苦味」のあるお話を展開していたのが印象に残っています。

『ふたりの距離の概算』はそれ以上に苦い。これまでに行なわれた古典部シリーズの謎解きと決定的に違う部分がありました。それは、謎解きそのものが他者を傷つけること。それを奉太郎が自覚していること。

奉太郎の象徴的な台詞にこうあります。

おかしなものだ。去年も何度か、一対一の対峙というものを経験した。夏休みに上級生のビデオ映画製作を手伝ったときは入須先輩と。文化祭の時も駐輪場で、二人差し向かいの話をした。他にもいくつかあったはずだが息が上がって思いだせない。
ただ、こうは思う。そのどれに臨むときも、いまほどには気が重くなかった。

引用元:ふたりの距離の概算 (角川文庫)(amazonリンク)

事件のスケールとしてはさほど大きいものでも派手なものでもありません。ちょっとした思い違いが招いた、ともすれば大したことのない(高校3年間で一度くらいはある嫌な思い出程度の)出来事でしょう。

それでも本書の結末は後味の悪いものとなりました。

入須先輩に踊らされた自身の悔しさ、副委員長のやるせなさを知ることになった前回の謎解きとは違う。動機の追及が必須であり、それ自体が相手を傷つける。これで奉太郎の気が重くならない訳は無く、読者としても読了後の印象は苦々しいものでした。

絶版後記

本書は回想が主体という構成になっています。その為か、最初からちょっと空気が重い。ところどころで千反田と奉太郎の可愛らしいやりとり、摩耶花と里志の進展などほっこり(・∀・)ニヤニヤ壁殴りなシーンもあります。ありますけれど、何となく空気が重い。

苦いだの重いだの手前勝手に書いていますし、重ねて言えば話自体は好きになれそうにありません。

ただ、とても意味のある巻だと思います。奉太郎が最後、振り返る心情になるくらいには。

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